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薬剤経済学

有効性比較研究の実際

第37回 抗VEGF製剤間のAMD治療の比較(下)

2011年7月1日号

 「加齢関連の黄斑変性に対するラニビズマブとベバシズマブ」はCATT研究1年目、39倍の費用格差がある抗VEGF2剤の症状改善効果は総じて「同等」であることが、初めてランダム化臨床試験を通じて確認されたという報告である。明確な経済学的評価は組み込んでいないが、所要薬剤費を計測しており、網膜療法専用に開発された製剤の価格に対する批判に〝論拠〟を与えた(ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌オンライン2011年4月28日)。 研究はまた、2剤の月1回標準療法と、眼球の炎症症状の兆しを見て注射する「必要に応じた療法」を比較、ラニビズマブの必要に応じた療法は劣らない結果も示した。現に欧州で用いられている療法は、ラニビズマブ年間注射回数を11.7回から6.9回に減らし、年間薬剤費を13.8万ドルと標準療法の59%に圧縮できる。ベバシズマブとの優劣には留保がつく...  「加齢関連の黄斑変性に対するラニビズマブとベバシズマブ」はCATT研究1年目、39倍の費用格差がある抗VEGF2剤の症状改善効果は総じて「同等」であることが、初めてランダム化臨床試験を通じて確認されたという報告である。明確な経済学的評価は組み込んでいないが、所要薬剤費を計測しており、網膜療法専用に開発された製剤の価格に対する批判に〝論拠〟を与えた(ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌オンライン2011年4月28日)。 研究はまた、2剤の月1回標準療法と、眼球の炎症症状の兆しを見て注射する「必要に応じた療法」を比較、ラニビズマブの必要に応じた療法は劣らない結果も示した。現に欧州で用いられている療法は、ラニビズマブ年間注射回数を11.7回から6.9回に減らし、年間薬剤費を13.8万ドルと標準療法の59%に圧縮できる。ベバシズマブとの優劣には留保がつくが、

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