薬剤経済学
有効性比較研究の実際
第36回 抗VEGF製剤間のAMD治療の比較(上)
2011年6月15日号
加齢黄斑変性(AMD)に対する「ルセンティス」(ラニビズマブ)と「アバスチン」(ベバシズマブ)の有効性と安全性を比べるランダム化臨床試験CATTは、専門の研究推進組織(患者中心の血管研究所PCORI)を設け、米国が有効性比較研究(CER)を本格化させるなかで報告された。直接比較が患者と医師の治療法選択に影響を与えることを改めて認識させたエポック・メイキングな研究である。 互いに劣っていないことを確認する設計の直接比較研究1年目は、抗血管内皮成長因子阻害剤(抗VEGF)のベバシズマブとラニビズマブに優劣はなく、総じて「同等の結果」を示した。 だが、優劣なしの判定がトラブルになった。眼科用に開発されたラニビズマブの薬剤費は2万3400ドル(標準療法)、抗がん剤を小分けして承認適応外に用いれば、39分の1で済む(595ドル)。「診療提供者と支払い者は今...
加齢黄斑変性(AMD)に対する「ルセンティス」(ラニビズマブ)と「アバスチン」(ベバシズマブ)の有効性と安全性を比べるランダム化臨床試験CATTは、専門の研究推進組織(患者中心の血管研究所PCORI)を設け、米国が有効性比較研究(CER)を本格化させるなかで報告された。直接比較が患者と医師の治療法選択に影響を与えることを改めて認識させたエポック・メイキングな研究である。 互いに劣っていないことを確認する設計の直接比較研究1年目は、抗血管内皮成長因子阻害剤(抗VEGF)のベバシズマブとラニビズマブに優劣はなく、総じて「同等の結果」を示した。 だが、優劣なしの判定がトラブルになった。眼科用に開発されたラニビズマブの薬剤費は2万3400ドル(標準療法)、抗がん剤を小分けして承認適応外に用いれば、39分の1で済む(595ドル)。「診療提供者と支払い者は今、ラ
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