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確固たる「地盤」目前に落選

都医会長選で敗れた鈴木氏の無念

2011年5月15日号

 磐石の態勢を築くはずだった。  4月28日に開かれた東京都医師会長選挙で、元日本医師会常任理事の野中博氏に1票差で敗れ去った、現職の鈴木聰男氏のことだ。  鈴木氏は、元都医会長の唐澤祥人氏が日医会長に当選した06年から都医会長職をバトンタッチし、3期5年にわたって会長を務めてきた。  「寝業師」とも呼ばれるほど、選挙戦術には長けていた。  06年、当時の日医会長、植松治雄氏(大阪府医出身)の対抗馬として立候補した唐澤氏の選挙参謀を担った。投票日直前の数日間に繰り広げられたローラー作戦は、圧巻だった。東京都医の幹部が2人1組で、全国の代議員を回る。  「唐澤さんに入れます」  そう約束してくれても、すぐには信用しない。ほかの代議員を回ったときに、その代議員が本当に唐澤支持かどうかを確認する念の入れようだ。  選挙のため、投票の前日夜に全国から集まってくる...  磐石の態勢を築くはずだった。  4月28日に開かれた東京都医師会長選挙で、元日本医師会常任理事の野中博氏に1票差で敗れ去った、現職の鈴木聰男氏のことだ。  鈴木氏は、元都医会長の唐澤祥人氏が日医会長に当選した06年から都医会長職をバトンタッチし、3期5年にわたって会長を務めてきた。  「寝業師」とも呼ばれるほど、選挙戦術には長けていた。  06年、当時の日医会長、植松治雄氏(大阪府医出身)の対抗馬として立候補した唐澤氏の選挙参謀を担った。投票日直前の数日間に繰り広げられたローラー作戦は、圧巻だった。東京都医の幹部が2人1組で、全国の代議員を回る。  「唐澤さんに入れます」  そう約束してくれても、すぐには信用しない。ほかの代議員を回ったときに、その代議員が本当に唐澤支持かどうかを確認する念の入れようだ。  選挙のため、投票の前日夜に全国から集まってくる代議

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