医療の流れを見極める
待ち行列
Chapter67
伊竜忠志
2011年5月15日号
日本人は行列好きだ。東日本大震災後、約1ヵ月ぶりに営業を再開した東京ディズニーランドでは、人気アトラクションの30分待ちや1時間待ちは当たり前、ときには2時間以上待たされることもあった。よくキレないと思うが、そこには、日本特有の「ハレ」と「ケ」の文化が根ざしているという。これは民俗学者の柳田國男が着目した考えだ。例えば、お正月や七五三など非日常的なイベントには「ハレ」を使う。一方、日常を生き抜く力がなくなった状態が「ケ」が枯れる“ケガレ”で、浄化するために、「ハレ」が必要になるという。昔から日本人は、「ケ」に対して「ハレ」を年中行事のサイクルに取り入れる生活文化を築いてきた。要するに、行列は少なくなってきている「ハレ」(非日常)を補う役割を果たしているのだろう。ただ、病医院や薬局の待ち時間は、「ハレ」より「ケ」に属するようだ。
日本人は行列好きだ。東日本大震災後、約1ヵ月ぶりに営業を再開した東京ディズニーランドでは、人気アトラクションの30分待ちや1時間待ちは当たり前、ときには2時間以上待たされることもあった。よくキレないと思うが、そこには、日本特有の「ハレ」と「ケ」の文化が根ざしているという。これは民俗学者の柳田國男が着目した考えだ。例えば、お正月や七五三など非日常的なイベントには「ハレ」を使う。一方、日常を生き抜く力がなくなった状態が「ケ」が枯れる“ケガレ”で、浄化するために、「ハレ」が必要になるという。昔から日本人は、「ケ」に対して「ハレ」を年中行事のサイクルに取り入れる生活文化を築いてきた。要するに、行列は少なくなってきている「ハレ」(非日常)を補う役割を果たしているのだろう。ただ、病医院や薬局の待ち時間は、「ハレ」より「ケ」に属するようだ。
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