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薬剤経済学

有効性比較研究の実際

第33回 オピオイド製剤間の安全性比較(下)

2011年5月1日号

 すべてのオピオイド製剤は似たリスクを持つという一般に信じられてきた考え方には同意しない。これがボストン・ブリガム&ウィメンズ病院のD.H.ソロモンらの「高齢患者の悪性でない痛みに対するオピオイドの安全性比較」の結論だった(アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン2010年12月13/27日)。 5種類のオピオイド製剤で初めて痛みの管理を始めた、がんと末期状態を除く65歳以上の患者の治療後180日時点の安全性イベントの発生状況の一覧(表2)、参照薬剤ヒドロコドンと他の4製剤の30日、180日時点の100生存年当たりイベント数の比較データ(参照薬剤に対する増減:表3)は、次のような傾向を語っている。 ①180日の心臓血管イベントは30日の結果と似ており、コデインでリスクが高い②180日のヒドロコドン骨折イベント発生率は30日時点の3分の1になり、高い相対リスク比は縮むが、プロポ...  すべてのオピオイド製剤は似たリスクを持つという一般に信じられてきた考え方には同意しない。これがボストン・ブリガム&ウィメンズ病院のD.H.ソロモンらの「高齢患者の悪性でない痛みに対するオピオイドの安全性比較」の結論だった(アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン2010年12月13/27日)。 5種類のオピオイド製剤で初めて痛みの管理を始めた、がんと末期状態を除く65歳以上の患者の治療後180日時点の安全性イベントの発生状況の一覧(表2)、参照薬剤ヒドロコドンと他の4製剤の30日、180日時点の100生存年当たりイベント数の比較データ(参照薬剤に対する増減:表3)は、次のような傾向を語っている。 ①180日の心臓血管イベントは30日の結果と似ており、コデインでリスクが高い②180日のヒドロコドン骨折イベント発生率は30日時点の3分の1になり、高い相対リスク比は縮むが、プロポキ

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