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MSAパートナーズ レポート

米国で迫る「ACO」の導入

ケアの質向上が鍵、基準は厳しく「罰則的」

2011年5月1日号

 米国では一般的に、医師同士のつながりは希薄だ。ひとりの患者の病状、健康状態について情報交換がスムーズに行われる環境が整っているとは言い難い。医療ケアの提供や支払いシステムの細分化が招いた側面もあり、結果的に無駄や重複、医療費の高騰につながるといった弊害が、これまで多く指摘されてきた。 10年3月23日に成立した米国のヘルスケア改革法「患者保護と手の届くケア法」では、この問題を解決するための方策が講じられている。保健福祉省(HHS)による「患者に対する責任の視点に立ったケアを行う組織」(ACO)と、「メディケアコスト共有節減プログラム」の設立だ。 ACOとは、ある一定数の医師が病院とチームを組み、メディケア受給者に対するケアの質向上とコスト削減をめざし、共同で責任を負う組織を指す。共有節減プログラムとは、ACOがケア費用を低く抑えた場合には節...  米国では一般的に、医師同士のつながりは希薄だ。ひとりの患者の病状、健康状態について情報交換がスムーズに行われる環境が整っているとは言い難い。医療ケアの提供や支払いシステムの細分化が招いた側面もあり、結果的に無駄や重複、医療費の高騰につながるといった弊害が、これまで多く指摘されてきた。 10年3月23日に成立した米国のヘルスケア改革法「患者保護と手の届くケア法」では、この問題を解決するための方策が講じられている。保健福祉省(HHS)による「患者に対する責任の視点に立ったケアを行う組織」(ACO)と、「メディケアコスト共有節減プログラム」の設立だ。 ACOとは、ある一定数の医師が病院とチームを組み、メディケア受給者に対するケアの質向上とコスト削減をめざし、共同で責任を負う組織を指す。共有節減プログラムとは、ACOがケア費用を低く抑えた場合には節減

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