眺望「医薬街道」
新薬創出加算で業界は正念場
近藤正觀
2011年5月1日号
04年の規制改革会議で、混合診療問題が大きく取り上げられ、05年1月には厚生労働省が「未承認薬使用問題検討会議」を設置した。検討会議は、欧米で承認されている医薬品にもかかわらず、国内では承認されるまでに時間がかかり、全額自己負担でなければ使えないといった患者の要望、いわゆるドラッグラグ問題にどう応えるかが大きなテーマだった。その後、検討会議は「小児薬物療法検討会議」とともに、10年1月発足の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」(以下、新検討会)に発展的に統合された。 適応外使用ではいわゆる「55年通知」(1980年発出)があり、医師の医学的判断で保険使用できるとされてはきたが、おおよそは薬事法によって承認された適応症が保険適用の原則とされてきた。しかし、エビデンスによって、古くはアスピリンの血栓防止作用に、解熱鎮痛剤だった「小児用バフ...
04年の規制改革会議で、混合診療問題が大きく取り上げられ、05年1月には厚生労働省が「未承認薬使用問題検討会議」を設置した。検討会議は、欧米で承認されている医薬品にもかかわらず、国内では承認されるまでに時間がかかり、全額自己負担でなければ使えないといった患者の要望、いわゆるドラッグラグ問題にどう応えるかが大きなテーマだった。その後、検討会議は「小児薬物療法検討会議」とともに、10年1月発足の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」(以下、新検討会)に発展的に統合された。 適応外使用ではいわゆる「55年通知」(1980年発出)があり、医師の医学的判断で保険使用できるとされてはきたが、おおよそは薬事法によって承認された適応症が保険適用の原則とされてきた。しかし、エビデンスによって、古くはアスピリンの血栓防止作用に、解熱鎮痛剤だった「小児用バファリ
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