医薬経済オンライン

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被災直後の医療の「教訓」

最優先課題は通信手段と燃料搬送方法

ノンフィクション作家 辰濃哲郎

2011年4月15日号

 東日本大震災が起きた4日後の3月15日、現場に向けて出発した。自家用車にガスコンロや食料、水、毛布などを積み込み、3週間に渡って被災地を取材した。  阪神大震災を取材したが、災害の形態や規模はまったく異なっていた。阪神では、大阪や京都、岡山から物資や医療チームが被災地に入り、医療機関の孤立が避けられた。だが、今回は被災地が広すぎて、隣県の応援と言っても、被災地の奥深くまで入り込むには時間を要した。それまで各医療機関は自前で乗り切らなければならない。とはいえ、医師が不足していた、という声はあまり聞かなかった。阪神大震災の教訓からか、被災直後から多くの医療チームが現地入りできたからだ。  宮城県の石巻赤十字病院には、被災翌日の12日に青森県八戸の災害派遣医療チーム(DMAT)や、新潟県の長岡赤十字病院などから15チームが到着し、14日には22チームが応...  東日本大震災が起きた4日後の3月15日、現場に向けて出発した。自家用車にガスコンロや食料、水、毛布などを積み込み、3週間に渡って被災地を取材した。  阪神大震災を取材したが、災害の形態や規模はまったく異なっていた。阪神では、大阪や京都、岡山から物資や医療チームが被災地に入り、医療機関の孤立が避けられた。だが、今回は被災地が広すぎて、隣県の応援と言っても、被災地の奥深くまで入り込むには時間を要した。それまで各医療機関は自前で乗り切らなければならない。とはいえ、医師が不足していた、という声はあまり聞かなかった。阪神大震災の教訓からか、被災直後から多くの医療チームが現地入りできたからだ。  宮城県の石巻赤十字病院には、被災翌日の12日に青森県八戸の災害派遣医療チーム(DMAT)や、新潟県の長岡赤十字病院などから15チームが到着し、14日には22チームが応援に

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