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海外時報

特殊薬剤「マケーナ」値下げの波紋

それでも収まらぬ高薬価批判、特権放棄も

2011年4月15日号

 4月1日、セントルイスの特殊薬剤メーカーKVファーマは早産防止薬「マケーナ」の価格を1注射1500ドルから690ドルと半分以下に下げることを発表した。それでも、合成薬局の手作りなら10〜50ドルで提供されてきたヒドロキシプロゲステロン、通称17Pの新しいFDA(米食品医薬品局)承認製剤に対しては、大幅値下げ後も“非常識な薬価”批判が鎮まるか定かでない。  独占的な位相を背景に、薬価を一気に引き上げるビジネスは米国では珍しくない。新薬だけでなく、供給が途絶えかけた古い成分でもある。例えば、アボットの抗HIV薬「ノルビル」の場合、この成分を含む配合剤の販売促進を狙った値上げだった。ノルビルと併用する競合薬の選択を牽制する目的で、「独禁法違反」とグラクソスミスクラインが提訴した。  3月、ノルビル訴訟の評決がアボットに限定的な責任を認めるなど、市場独占と薬価の...  4月1日、セントルイスの特殊薬剤メーカーKVファーマは早産防止薬「マケーナ」の価格を1注射1500ドルから690ドルと半分以下に下げることを発表した。それでも、合成薬局の手作りなら10〜50ドルで提供されてきたヒドロキシプロゲステロン、通称17Pの新しいFDA(米食品医薬品局)承認製剤に対しては、大幅値下げ後も“非常識な薬価”批判が鎮まるか定かでない。  独占的な位相を背景に、薬価を一気に引き上げるビジネスは米国では珍しくない。新薬だけでなく、供給が途絶えかけた古い成分でもある。例えば、アボットの抗HIV薬「ノルビル」の場合、この成分を含む配合剤の販売促進を狙った値上げだった。ノルビルと併用する競合薬の選択を牽制する目的で、「独禁法違反」とグラクソスミスクラインが提訴した。  3月、ノルビル訴訟の評決がアボットに限定的な責任を認めるなど、市場独占と薬価の問題

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