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薬剤経済学

有効性比較研究の実際

第32回 オピオイド製剤間の安全性比較(上)

2011年4月15日号

 ボストン・ブリガム&ウィメンズ病院のD.H.ソロモンらによる「高齢患者の悪性でない痛みに対するオピオイドの安全性比較」は、差は小さく、互換性もあると看做されてきたオピオイド系、麻薬に似た特性を持つ鎮痛剤間に、臨床的に重要な違いがあることを浮き彫りにした比較研究である(アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン2010年12月13/27日)。 コデイン、ヒドロコドン、オキシコドン、プロポキシフェン、トラマドールの5成分による痛みの治療管理を始めた65歳以上の、がん、ホスピス、ナーシングホーム入所など末期の状態を除く患者の状態を調べた。 米国では2001〜2006年にオピオイド利用が倍増した。患者の苦しみを和らげる観点から、がん以外にも活用が進む状況を映しており、高齢者では中毒や悪用の心配も小さい。しかし、安全性の比較情報はほとんどなかった。 表1は、30日後の安...  ボストン・ブリガム&ウィメンズ病院のD.H.ソロモンらによる「高齢患者の悪性でない痛みに対するオピオイドの安全性比較」は、差は小さく、互換性もあると看做されてきたオピオイド系、麻薬に似た特性を持つ鎮痛剤間に、臨床的に重要な違いがあることを浮き彫りにした比較研究である(アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン2010年12月13/27日)。 コデイン、ヒドロコドン、オキシコドン、プロポキシフェン、トラマドールの5成分による痛みの治療管理を始めた65歳以上の、がん、ホスピス、ナーシングホーム入所など末期の状態を除く患者の状態を調べた。 米国では2001〜2006年にオピオイド利用が倍増した。患者の苦しみを和らげる観点から、がん以外にも活用が進む状況を映しており、高齢者では中毒や悪用の心配も小さい。しかし、安全性の比較情報はほとんどなかった。 表1は、30日後の安全

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