「お産の喜びに神様が嫉妬」 | 医薬経済オンライン

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「お産の喜びに神様が嫉妬」

2011年4月1日号

　「訳もなく涙が出てきて不思議だった」　娘が、産後しばらくして、ふと漏らした一言である。いわゆるマタニティブルー現象と思われる。一般に、悲しみ、不安、不眠、食欲不振など、軽いうつ状態が産後数日にして現れる。　この時期、体内でエストロゲンの激減が確認されているが、気分変調の説明には結びつかない。だが、このほど同時にモノアミン酸化酵素なるものの激増が新発見され、それによる神経伝達物質セロトニンなどの分解が突き止められた。　ようやく、悲しい気分誘発の体内機構に説明がついた。　お産の喜びに浸る産婦が、何ゆえ数日間とはいえ、もの悲しい気分に襲われるのか。つらつら考えるに、あまりにも幸せ一杯にふるまう母親に、神様が羨み妬んでのことなんだろうか。——もともと神様ご自身が授けた赤ちゃんだろうに——。　母親はマタニティブルー後、対応を誤ると産後うつ病に進みや... 　「訳もなく涙が出てきて不思議だった」　娘が、産後しばらくして、ふと漏らした一言である。いわゆるマタニティブルー現象と思われる。一般に、悲しみ、不安、不眠、食欲不振など、軽いうつ状態が産後数日にして現れる。　この時期、体内でエストロゲンの激減が確認されているが、気分変調の説明には結びつかない。だが、このほど同時にモノアミン酸化酵素なるものの激増が新発見され、それによる神経伝達物質セロトニンなどの分解が突き止められた。　ようやく、悲しい気分誘発の体内機構に説明がついた。　お産の喜びに浸る産婦が、何ゆえ数日間とはいえ、もの悲しい気分に襲われるのか。つらつら考えるに、あまりにも幸せ一杯にふるまう母親に、神様が羨み妬んでのことなんだろうか。——もともと神様ご自身が授けた赤ちゃんだろうに——。　母親はマタニティブルー後、対応を誤ると産後うつ病に進みやすい

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