医薬経済オンライン

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ドキュメント◎東日本大震災

被災地医療、その「内実」

医薬品は本当に不足していたのか

2011年4月1日号

過去の記録を超す津波で病院が崩壊(3月25日、南三陸町の公立志津川病院前) 宮城県の気仙沼市立病院は、海岸線から約2・5㎞離れた高台に立つ。5階の事務室からは、市内が一望できる。  3月11日午後2時46分、村上則行総務課長は、5階の事務室中央にある自分の席に着いていた。携帯に送られてくる緊急地震速報の音が一斉に鳴った。ほぼ同時に、大きな横揺れに見舞われた。  斜め後ろにあった棚から本が落ちないように手で押さえたが、あまりの揺れに、それも諦めた。78年の宮城県沖地震を経験しているが、あのときは縦揺れだった。今回は横揺れで、しかも、とてつもなく長く感じた。  揺れが収まると、被害を確認する。古い病棟は64年に建てられているから築50年近い。本館も築30年以上だ。古い建物は頑丈なのか。被害は窓ガラスが割れる程度で大丈夫のようだ。水道も生きている。  だが、最大の問... 過去の記録を超す津波で病院が崩壊(3月25日、南三陸町の公立志津川病院前) 宮城県の気仙沼市立病院は、海岸線から約2・5㎞離れた高台に立つ。5階の事務室からは、市内が一望できる。  3月11日午後2時46分、村上則行総務課長は、5階の事務室中央にある自分の席に着いていた。携帯に送られてくる緊急地震速報の音が一斉に鳴った。ほぼ同時に、大きな横揺れに見舞われた。  斜め後ろにあった棚から本が落ちないように手で押さえたが、あまりの揺れに、それも諦めた。78年の宮城県沖地震を経験しているが、あのときは縦揺れだった。今回は横揺れで、しかも、とてつもなく長く感じた。  揺れが収まると、被害を確認する。古い病棟は64年に建てられているから築50年近い。本館も築30年以上だ。古い建物は頑丈なのか。被害は窓ガラスが割れる程度で大丈夫のようだ。水道も生きている。  だが、最大の問題は

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