医薬経済オンライン

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首の皮一枚でつながった厚労省

イレッサ判決、大阪地裁の「行政指導」巡る苦しい解釈

フリージャーナリスト 辰濃哲郎

2011年3月15日号

 かつて、こんなことがあった。 私が朝日新聞社の記者として厚生省(当時)を担当していた93年12月のことだ。もう20年近く前の古い話になる。 抗がん剤「イリノテカン」が承認されたことを受けて開かれた記者会見で、添付文書案が配られた。 臨床試験段階で477人中20人が骨髄抑制などによって死亡している抗がん剤だという。もちろん、副作用が強いからといって、抗がん剤としての有用性を否定するつもりはない。だが、添付文書案は、警告として「重篤な副作用が起こることがあり、時に致命的な経過をたどることがある」と曖昧な表現で注意を促しているだけだ。 会見が終わり、新医薬品課(当時)の課長補佐の元へ質問に行った。 私 これだけ死者が出ていながら、その頻度や重要性もわからない。この記載では不十分なのでは。 補佐 でも、ちゃんと書いてあるじゃないですか。 私 これを見て...  かつて、こんなことがあった。 私が朝日新聞社の記者として厚生省(当時)を担当していた93年12月のことだ。もう20年近く前の古い話になる。 抗がん剤「イリノテカン」が承認されたことを受けて開かれた記者会見で、添付文書案が配られた。 臨床試験段階で477人中20人が骨髄抑制などによって死亡している抗がん剤だという。もちろん、副作用が強いからといって、抗がん剤としての有用性を否定するつもりはない。だが、添付文書案は、警告として「重篤な副作用が起こることがあり、時に致命的な経過をたどることがある」と曖昧な表現で注意を促しているだけだ。 会見が終わり、新医薬品課(当時)の課長補佐の元へ質問に行った。 私 これだけ死者が出ていながら、その頻度や重要性もわからない。この記載では不十分なのでは。 補佐 でも、ちゃんと書いてあるじゃないですか。 私 これを見て、理

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