漢方の常識・非常識
漢方薬の新しい使用法「柴朴湯」②
第11回
本間真人
2011年3月15日号
漢方薬は元来、いくつもの生薬を混ぜ合わせ、煎じて飲用する薬である。現在では、その抽出物を濃縮して顆粒製剤や錠剤、カプセル剤にして簡便性を高めて用いられることが多くなってきたが、含有される成分(化合物)は天文学的になるのは想像に難くない。従って、このなかから薬効(薬理作用)を示す有効成分を見つけだすのは容易ではない。 有効成分を探索する最も一般的な方法は、インビトロ(ヒトや動物の組織を用いて、薬物の反応を検出する験管内の実験)やインビボ(マウスなどの実験動物に直接被験物質を投与し、薬物の反応を検出する実験)で薬理作用を調べることだ。次に、ターゲットとなる薬理作用と関係する生薬を特定し、さらに作用の見つかった生薬の成分から、有効成分を絞り込む。喘息に用いられる柴朴湯の有効成分を見つけ出すのも例外ではない。当初、主たる含有成分である柴胡サポ...
漢方薬は元来、いくつもの生薬を混ぜ合わせ、煎じて飲用する薬である。現在では、その抽出物を濃縮して顆粒製剤や錠剤、カプセル剤にして簡便性を高めて用いられることが多くなってきたが、含有される成分(化合物)は天文学的になるのは想像に難くない。従って、このなかから薬効(薬理作用)を示す有効成分を見つけだすのは容易ではない。 有効成分を探索する最も一般的な方法は、インビトロ(ヒトや動物の組織を用いて、薬物の反応を検出する験管内の実験)やインビボ(マウスなどの実験動物に直接被験物質を投与し、薬物の反応を検出する実験)で薬理作用を調べることだ。次に、ターゲットとなる薬理作用と関係する生薬を特定し、さらに作用の見つかった生薬の成分から、有効成分を絞り込む。喘息に用いられる柴朴湯の有効成分を見つけ出すのも例外ではない。当初、主たる含有成分である柴胡サポニ
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