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薬剤経済学

有効性比較研究の実際

30回 脳卒中予防ダビガトランの費用対効果(上)

2011年3月15日号

 脳卒中予防療法は進展が顕著な領域である。予防効果は高いが、投与管理が難しく、薬剤禁忌、食事制限が煩わしく、きめ細かい監視が欠かせない抗凝固薬ワルファリンに代わる新薬の登場が代表格で、米国心臓協会(AHA)は2010年の医学的な展開の真っ先に挙げている。 ベーリンガー・インゲルハイムの経口直接作用型トロンビン阻害剤ダビガトラン(製品名プラザキサ)は、昨年10月、開発競争の先頭を切って米FDA(食品医薬品局)の承認を受けた。 米国の循環器系主要3学会ACC-AHA-HRSは2月、心房細動(AF)患者の脳卒中・血栓塞栓の管理に関する合同ガイドラインで、新薬をワルファリンの代替に位置づけた。改訂間もないGLに、最高のクラスI勧告でオプションを加えた。 ジェームズ・フリーマン(スタンフォード大学)らサンフランシスコのチームによる「ワルファリンに比べたダビ...  脳卒中予防療法は進展が顕著な領域である。予防効果は高いが、投与管理が難しく、薬剤禁忌、食事制限が煩わしく、きめ細かい監視が欠かせない抗凝固薬ワルファリンに代わる新薬の登場が代表格で、米国心臓協会(AHA)は2010年の医学的な展開の真っ先に挙げている。 ベーリンガー・インゲルハイムの経口直接作用型トロンビン阻害剤ダビガトラン(製品名プラザキサ)は、昨年10月、開発競争の先頭を切って米FDA(食品医薬品局)の承認を受けた。 米国の循環器系主要3学会ACC-AHA-HRSは2月、心房細動(AF)患者の脳卒中・血栓塞栓の管理に関する合同ガイドラインで、新薬をワルファリンの代替に位置づけた。改訂間もないGLに、最高のクラスI勧告でオプションを加えた。 ジェームズ・フリーマン(スタンフォード大学)らサンフランシスコのチームによる「ワルファリンに比べたダビガト

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