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OBSERVER

武藤正樹・国際医療福祉大学大学院教授

2011年3月1日号

薬価の安い標準治療薬に光を当てよ ——エスタブリッシュ医薬品という概念が出ましたが。 武藤 医薬品市場シェアを金額ベースで国際比較すると、米英独では長期収載品と後発品のシェアは半々となっている。恐らく、これが出来上がりの状態だろう。ところが、日本は長期収載品に依存している。エスタブリッシュとは、要するに独占権喪失製品のブランド化戦略のことだ。医師に対して後発品市場でどの会社に期待するかを聞いた調査があるが、新薬大手が最も多く、次いで後発品専業だった。外資系の後発品専業はゼロに近い。長期収載品の積極的な意味合いはブランド力だ。先発品、専業メーカーの後発品とは異なる第3極としてのエスタブリッシュ医薬品(新薬企業の長期収載品と後発品)ができたということだろう。市場はより競争的になる。消費者にとってはブランド品が安くなるのは歓迎すべきことだが、新薬... 薬価の安い標準治療薬に光を当てよ ——エスタブリッシュ医薬品という概念が出ましたが。 武藤 医薬品市場シェアを金額ベースで国際比較すると、米英独では長期収載品と後発品のシェアは半々となっている。恐らく、これが出来上がりの状態だろう。ところが、日本は長期収載品に依存している。エスタブリッシュとは、要するに独占権喪失製品のブランド化戦略のことだ。医師に対して後発品市場でどの会社に期待するかを聞いた調査があるが、新薬大手が最も多く、次いで後発品専業だった。外資系の後発品専業はゼロに近い。長期収載品の積極的な意味合いはブランド力だ。先発品、専業メーカーの後発品とは異なる第3極としてのエスタブリッシュ医薬品(新薬企業の長期収載品と後発品)ができたということだろう。市場はより競争的になる。消費者にとってはブランド品が安くなるのは歓迎すべきことだが、新薬大

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