医薬経済オンライン

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介護が疎かにする「看取り医療」

高齢者の最期を誰が受け持つべきか

2011年3月1日号

 6年に1度やって来る診療報酬・介護報酬同時改定。もう来年4月のことだが、その最大の眼目はなんといっても、間近に控える超高齢・多死時代に向け医療・介護の社会資源をいかに効果的・効率的に組み換えられるか——であろう。 介護保険制度が創設されて11年が経つ。確かに、介護負担をある程度「社会化」することはできた。老人福祉と医療保険に跨がる介護サービスをひとつの制度の下に統合し、マーケットを築いて供給量を拡大することにも成功した。しかし、医療と介護という2系統の制度の並立は、縦割りの弊害を呼び込み、「高齢者介護のなかの医療過疎」という副作用をもたらしている。 胃瘻に関する問題提起の書『「平穏死」のすすめ』を著した、特別養護老人ホームの常勤配置医・石飛幸三氏(東京都世田谷区・蘆花ホーム)が言う。 「一般に老人ホームに医師は常駐していません。ほとんどは開業...  6年に1度やって来る診療報酬・介護報酬同時改定。もう来年4月のことだが、その最大の眼目はなんといっても、間近に控える超高齢・多死時代に向け医療・介護の社会資源をいかに効果的・効率的に組み換えられるか——であろう。 介護保険制度が創設されて11年が経つ。確かに、介護負担をある程度「社会化」することはできた。老人福祉と医療保険に跨がる介護サービスをひとつの制度の下に統合し、マーケットを築いて供給量を拡大することにも成功した。しかし、医療と介護という2系統の制度の並立は、縦割りの弊害を呼び込み、「高齢者介護のなかの医療過疎」という副作用をもたらしている。 胃瘻に関する問題提起の書『「平穏死」のすすめ』を著した、特別養護老人ホームの常勤配置医・石飛幸三氏(東京都世田谷区・蘆花ホーム)が言う。 「一般に老人ホームに医師は常駐していません。ほとんどは開業医

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