海外時報
ジェンザイム買収に見る戦略転換
「フランス主義」捨てたサノフィ、オーファンで成功するか
2011年3月1日号
買収を公式に申し出てから6ヵ月以上、ほとんど膠着状態だったのだから、婚約の知らせも新鮮さには欠ける。だが、サノフィアベンティスのジェンザイム買収は、製薬業界にとって久しぶりの大型トレードである。 1株あたり74ドル、201億ドルがまず提供され、その後のパフォーマンス次第で1株当たり最大14ドル(総額38億ドル)の上乗せもあるという合意内容である。当初提示の69ドルを見直す意向を受けて、1月末、ジェンザイムが帳簿や施設の点検に応じたことで、停滞状況は一気に解けた。 買収交渉は長期戦になったが、年間売上高40億ドルのバイオテック会社を手中に収めることは、サノフィにとって喫緊の課題だった。昨年、フラッグシップと位置づけられる10製剤のうち4製剤が売上げを落とし、10億ユーロ超の5製剤中3製剤がマイナスだったからだ。 「タキソテール」の米国特許切れは日程通りだったが...
買収を公式に申し出てから6ヵ月以上、ほとんど膠着状態だったのだから、婚約の知らせも新鮮さには欠ける。だが、サノフィアベンティスのジェンザイム買収は、製薬業界にとって久しぶりの大型トレードである。 1株あたり74ドル、201億ドルがまず提供され、その後のパフォーマンス次第で1株当たり最大14ドル(総額38億ドル)の上乗せもあるという合意内容である。当初提示の69ドルを見直す意向を受けて、1月末、ジェンザイムが帳簿や施設の点検に応じたことで、停滞状況は一気に解けた。 買収交渉は長期戦になったが、年間売上高40億ドルのバイオテック会社を手中に収めることは、サノフィにとって喫緊の課題だった。昨年、フラッグシップと位置づけられる10製剤のうち4製剤が売上げを落とし、10億ユーロ超の5製剤中3製剤がマイナスだったからだ。 「タキソテール」の米国特許切れは日程通りだったが、
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