「ストップ安」に見る経営センス

増資で批判を浴びた日医工

2011年2月15日号

　「おいおい、本当かよ」　いつものように株価をチェックした個人投資家は目を疑った。　週明けの1月31日。9時の取引開始からわずか46分でストップ安となった。制限値幅ギリギリの500円安。18％のダウンはもちろん、大証1部値下がり率ランキングで断トツのトップだった。　「インサイダー取引でもあったのではないか」　個人投資家が保有していたのは日医工の株だった。　3日前の28日の終値2815円から2315円まで低下した。その後も低調で、2月8日時点で2240円となっている。　日医工に何があったのか。　1月28日、日医工はプレスリリースを発表した。公募増資である。普通株700万株と、その他に100万株を上限にオーバーアロットメントによる売り出しを行うというものだ。合計800万株で最大210億円を調達する。日医工はこう理由を説明している。　「原薬から製剤開発・品質管理までの一貫管理体制の強化... 　「おいおい、本当かよ」　いつものように株価をチェックした個人投資家は目を疑った。　週明けの1月31日。9時の取引開始からわずか46分でストップ安となった。制限値幅ギリギリの500円安。18％のダウンはもちろん、大証1部値下がり率ランキングで断トツのトップだった。　「インサイダー取引でもあったのではないか」　個人投資家が保有していたのは日医工の株だった。　3日前の28日の終値2815円から2315円まで低下した。その後も低調で、2月8日時点で2240円となっている。　日医工に何があったのか。　1月28日、日医工はプレスリリースを発表した。公募増資である。普通株700万株と、その他に100万株を上限にオーバーアロットメントによる売り出しを行うというものだ。合計800万株で最大210億円を調達する。日医工はこう理由を説明している。　「原薬から製剤開発・品質管理までの一貫管理体制の強化、外

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