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眺望 医薬街道

患者目線から離れた専門医制度

近藤正觀

2011年2月1日号

 薬価の実勢価との乖離は価格の引き下げにつながり、国民に利益を与えるものとなるが、各学会が定める「専門医認定制度」は、患者目線から大きく乖離した状況を呈し、国民の利益になっているかは疑問が生じる。 不思議なことに現在も、医師は診療科の標榜に関しては、麻酔科を除いて制限がない。医師という「国家資格」を取れば、「〇〇科」を標榜するのは医師の自由である。一般的に患者から見れば、標榜している科名はその医師が勉強し、疾患に精通しているものと思いがちだ。全国には「内科・小児科」を標榜科に掲げる診療所が一番多い。しかし、内科小児科では、どこの臓器や疾患の治療が専門なのかはわからない。そこで出てきたのが専門医制度だった。 専門医は、遡れば、古くは67年の麻酔科の「指導医制度」が源である。医師の専門性を見極めるには医師が所属している学会からの情報が専門性の...  薬価の実勢価との乖離は価格の引き下げにつながり、国民に利益を与えるものとなるが、各学会が定める「専門医認定制度」は、患者目線から大きく乖離した状況を呈し、国民の利益になっているかは疑問が生じる。 不思議なことに現在も、医師は診療科の標榜に関しては、麻酔科を除いて制限がない。医師という「国家資格」を取れば、「〇〇科」を標榜するのは医師の自由である。一般的に患者から見れば、標榜している科名はその医師が勉強し、疾患に精通しているものと思いがちだ。全国には「内科・小児科」を標榜科に掲げる診療所が一番多い。しかし、内科小児科では、どこの臓器や疾患の治療が専門なのかはわからない。そこで出てきたのが専門医制度だった。 専門医は、遡れば、古くは67年の麻酔科の「指導医制度」が源である。医師の専門性を見極めるには医師が所属している学会からの情報が専門性のカギ

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