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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

お役人の「優秀さ」

東京福祉大学・大学院教授 喜多村悦史

2011年2月1日号

 「日本の公務員はズバ抜けて優秀」なのだそうだ。同期(省庁は違う)だった友人が事例を挙げた。 フィンランドは林産国として知られており、日本の3倍の産出量だ。だが、林地面積は両国とも同じ。違うのは営林事業に国が投じる補助金などの金額。日本が10倍である。すなわち同量の木材を生産するために、日本のお役人は30倍の予算を使っていることになる。 ゆえに、日本のお役人の優秀度はフィンランドの30倍だという。もちろん、これはお役所内での仲間内評価のこと。予算(権限のもと)規模をいかに増やせるが業績評価の基準だから、というオチだ。 30倍もの予算の根拠は、《下草刈りや幼木の間引きに労力が必要だが、それが林産企業の重荷になっているから(補助金を出す)》という説明らしい。だが、そういう過保護が日本の材木の市場流通力を削いでいる。放っておいても育つべき木は立派な材木...  「日本の公務員はズバ抜けて優秀」なのだそうだ。同期(省庁は違う)だった友人が事例を挙げた。 フィンランドは林産国として知られており、日本の3倍の産出量だ。だが、林地面積は両国とも同じ。違うのは営林事業に国が投じる補助金などの金額。日本が10倍である。すなわち同量の木材を生産するために、日本のお役人は30倍の予算を使っていることになる。 ゆえに、日本のお役人の優秀度はフィンランドの30倍だという。もちろん、これはお役所内での仲間内評価のこと。予算(権限のもと)規模をいかに増やせるが業績評価の基準だから、というオチだ。 30倍もの予算の根拠は、《下草刈りや幼木の間引きに労力が必要だが、それが林産企業の重荷になっているから(補助金を出す)》という説明らしい。だが、そういう過保護が日本の材木の市場流通力を削いでいる。放っておいても育つべき木は立派な材木に

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