医薬経済オンライン

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核酸医薬に未来はあるのか

miRNAが関与する多彩な生命現象

第2回

株式会社IZM 水谷隆之

2011年1月15日号

 RNA干渉(RNAi)技術は、抗体医薬の次を担う治療法として着目されており、これまでにsiRNAと呼ばれる非常に短い干渉RNAを用いた分子標的核酸医薬の開発がメガファーマも含めて行われてきた。だが、ロシュの核酸医薬撤退にみられるように、siRNA医薬品から撤退する企業が出てきた(前号参照)。これは、核酸の疾患部位特異的なDDS(薬物搬送システム)開発の問題が解決していないことが最大のネックとなり、特定の遺伝子抑制により劇的な治療効果の可能性を持ちながら、前臨床で止まっているsiRNA創薬候補も多数存在するためである。 多くの製薬会社は、ゲノムの非コードRNAのひとつである内在性のマイクロRNA(miRNA)を応用した創薬や診断薬の開発に注目しつつある。miRNAは、後述するエクソソームを介した生体内のDDSが存在すること、生体内にある天...  RNA干渉(RNAi)技術は、抗体医薬の次を担う治療法として着目されており、これまでにsiRNAと呼ばれる非常に短い干渉RNAを用いた分子標的核酸医薬の開発がメガファーマも含めて行われてきた。だが、ロシュの核酸医薬撤退にみられるように、siRNA医薬品から撤退する企業が出てきた(前号参照)。これは、核酸の疾患部位特異的なDDS(薬物搬送システム)開発の問題が解決していないことが最大のネックとなり、特定の遺伝子抑制により劇的な治療効果の可能性を持ちながら、前臨床で止まっているsiRNA創薬候補も多数存在するためである。 多くの製薬会社は、ゲノムの非コードRNAのひとつである内在性のマイクロRNA(miRNA)を応用した創薬や診断薬の開発に注目しつつある。miRNAは、後述するエクソソームを介した生体内のDDSが存在すること、生体内にある天然型

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