医薬経済オンライン

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核酸医薬に未来はあるのか

ロシュ完全撤退のインパクト

第1回

北海道ベンチャーキャピタル(株) 代表取締役社長(医学博士) 松田一敬

2011年1月1日号

 創薬の中心は、従来の低分子から抗体医薬へと移り、今やブロックバスターの半数を抗体医薬が占めるようになった。そして、その次を担う次世代創薬の本命として、ペプチド、ワクチンと並んで期待されているのが、「核酸医薬」だ。その核酸医薬、とくにsiRNAの開発に大異変が起きている。siRNAの知的財産の巨人、アルナイラムと資本業務提携し、核酸医薬開発の中核プレーヤーだったロシュが昨年11月、核酸医薬から完全撤退すると発表したのである。 siRNA創薬の世界は、ファイアー&メロー特許(米マサチューセッツ工科大学)とトゥッシェル特許(独マックスプランク研究所)という強力な基本特許を有するアルナイラムいう米独連合、加えて米スタンフォード大学とオーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の基本特許を核とする豪ベニテック、そしてSIRNA(S社)の3社が知...  創薬の中心は、従来の低分子から抗体医薬へと移り、今やブロックバスターの半数を抗体医薬が占めるようになった。そして、その次を担う次世代創薬の本命として、ペプチド、ワクチンと並んで期待されているのが、「核酸医薬」だ。その核酸医薬、とくにsiRNAの開発に大異変が起きている。siRNAの知的財産の巨人、アルナイラムと資本業務提携し、核酸医薬開発の中核プレーヤーだったロシュが昨年11月、核酸医薬から完全撤退すると発表したのである。 siRNA創薬の世界は、ファイアー&メロー特許(米マサチューセッツ工科大学)とトゥッシェル特許(独マックスプランク研究所)という強力な基本特許を有するアルナイラムいう米独連合、加えて米スタンフォード大学とオーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の基本特許を核とする豪ベニテック、そしてSIRNA(S社)の3社が知財

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