薬剤経済学
有効性比較研究の実際
第25回 CER推進に対する市民の警戒感(上)
2011年1月1日号
A.S.ガーバーらエール大学の研究チームが行った世論調査によると、連邦政府資金に支えられた有効性比較研究(CER)の推進に対する米国民の支持の度は平均61.9だった。CERをどう見るか、「強く支持」から「強く反対」まで5段階で表された2017人の意見を100点満点に換算した結果である(「国民が有効性比較研究に期待するのは(診療方針の)義務化・強制でなく情報」、ヘルス・アフェアーズ2010年10月)。 しかし、2010年5月下旬に行われた調査は、支持政党別では民主党、無党派、共和党で71、60、51と実質的な違いが現れ、37歳以下と65歳以上でも66対56と10ポイントの差が出た。高学歴で支持は高い。性別、所得階級では差がなかった(表1)。 公私の医療保険加入者に年2ドルを賦課、連邦機関でなく準公的、利害関係者を広く集めた運営理事会が活動計画を策定する態勢を整えた医療改革の法制化...
A.S.ガーバーらエール大学の研究チームが行った世論調査によると、連邦政府資金に支えられた有効性比較研究(CER)の推進に対する米国民の支持の度は平均61.9だった。CERをどう見るか、「強く支持」から「強く反対」まで5段階で表された2017人の意見を100点満点に換算した結果である(「国民が有効性比較研究に期待するのは(診療方針の)義務化・強制でなく情報」、ヘルス・アフェアーズ2010年10月)。 しかし、2010年5月下旬に行われた調査は、支持政党別では民主党、無党派、共和党で71、60、51と実質的な違いが現れ、37歳以下と65歳以上でも66対56と10ポイントの差が出た。高学歴で支持は高い。性別、所得階級では差がなかった(表1)。 公私の医療保険加入者に年2ドルを賦課、連邦機関でなく準公的、利害関係者を広く集めた運営理事会が活動計画を策定する態勢を整えた医療改革の法制化後の
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