世界の医薬品業界
「縮小」する医薬品市場への対応
第45回
医薬評論家 五條正也
2010年12月15日号
グラクソスミスクラインのアンドリュー・ウィティーCEOは、英エコノミスト誌が11月に発行した『2011年の世界』のなかで、「08〜12年の間に2000億ドル分もの特許が切れると見込まれるが、研究所で発見された医薬品はこれらの特許を失う医薬品の価値を置き換えることはできない」とし、「さらなるM&Aが起こるだろうが、そのほか(のメーカー)は縮小する予定だ」とした。世界最大手グループの1社である同社のトップがハッキリと『縮小』と書かざるを得なかったところに、現在の医薬品業界の厳しさがある。 同社は07年に合計42億ポンドの売上高があった大型8製品(パキシル、ゾフラン、イミグランなど)が特許切れにより、09年にはその2割に満たない8億ポンドまで減少しており、ほかの大手より一足早くパテント・クリフ(断崖)を経験したからこそ、減少ではなく『縮小』と書けるのだ。これ...
グラクソスミスクラインのアンドリュー・ウィティーCEOは、英エコノミスト誌が11月に発行した『2011年の世界』のなかで、「08〜12年の間に2000億ドル分もの特許が切れると見込まれるが、研究所で発見された医薬品はこれらの特許を失う医薬品の価値を置き換えることはできない」とし、「さらなるM&Aが起こるだろうが、そのほか(のメーカー)は縮小する予定だ」とした。世界最大手グループの1社である同社のトップがハッキリと『縮小』と書かざるを得なかったところに、現在の医薬品業界の厳しさがある。 同社は07年に合計42億ポンドの売上高があった大型8製品(パキシル、ゾフラン、イミグランなど)が特許切れにより、09年にはその2割に満たない8億ポンドまで減少しており、ほかの大手より一足早くパテント・クリフ(断崖)を経験したからこそ、減少ではなく『縮小』と書けるのだ。これか
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