医薬経済オンライン

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ラテン転々

南米は穏健化の時代に

No.7

三山喬

2010年12月15日号

 年が明けると、ペルーで大統領選が始まる。キャンペーンは3ヵ月、決選投票にもつれ込めば4ヵ月にわたる〝お祭り〟である。 現地はどんな様子なのか。ペルーの友人に聞いてみた。実際のところは、蓋を開けないとわからないが、06年、私も取材した前回と比べると、イデオロギー的な対決色の薄い、やや地味な戦いになりそうだ、とのことだった。 前回の主役は、反米左翼の旗手、ベネズエラ・チャベス大統領の流れを汲むオヤンタ・ウマラ候補。日本向けのニュースとしては、隣国チリの拘置所から〝不在候補〟として復権をめざしたフジモリ元大統領の動向があったが、結局、その立候補届は却下。フジモリ派の代理候補は当選争いに絡めず、代わって貧困層や農民(従来のフジモリ支持層)の人気をさらったのが、元軍人のウマラだった。 「南米の左傾化」という現象が各国に現れた時期だった。ひとつはベネ...  年が明けると、ペルーで大統領選が始まる。キャンペーンは3ヵ月、決選投票にもつれ込めば4ヵ月にわたる〝お祭り〟である。 現地はどんな様子なのか。ペルーの友人に聞いてみた。実際のところは、蓋を開けないとわからないが、06年、私も取材した前回と比べると、イデオロギー的な対決色の薄い、やや地味な戦いになりそうだ、とのことだった。 前回の主役は、反米左翼の旗手、ベネズエラ・チャベス大統領の流れを汲むオヤンタ・ウマラ候補。日本向けのニュースとしては、隣国チリの拘置所から〝不在候補〟として復権をめざしたフジモリ元大統領の動向があったが、結局、その立候補届は却下。フジモリ派の代理候補は当選争いに絡めず、代わって貧困層や農民(従来のフジモリ支持層)の人気をさらったのが、元軍人のウマラだった。 「南米の左傾化」という現象が各国に現れた時期だった。ひとつはベネズエ

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