医薬経済オンライン

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この国につけるクスリ

少子化対策の是非

東京福祉大学・大学院教授 喜多村悦史

2010年12月15日号

 「少子化対策の重要性」。耳にタコができるほど繰り返される決まり文句だ。「少子化」とは近年の傾向である出生率の低位化のことだが、その「対策」とはどういうことか。 少子化はよくないことなので、その傾向を反転させようということなのか(「麻薬対策」のように)、それとも少子化は望ましいので、それを定着させようということなのか(「防災対策」のように)。 多くは前者、すなわち出生率を上げ、人口を増やすべきであるということのようなのだが、ボク自身は後者の意味として理解したい。へそ曲がりと批判されることは承知である。以下、その理由。 誰もが「日本は可住面積が狭く、天然資源に恵まれない」と言う。ならばそれに適した人口規模に戻せばいい。出生率の低位安定は幸いである。強制的な人口調整をしなくても目標を達成できる。 総人口が減るとGDPが伸びないというが、何が...  「少子化対策の重要性」。耳にタコができるほど繰り返される決まり文句だ。「少子化」とは近年の傾向である出生率の低位化のことだが、その「対策」とはどういうことか。 少子化はよくないことなので、その傾向を反転させようということなのか(「麻薬対策」のように)、それとも少子化は望ましいので、それを定着させようということなのか(「防災対策」のように)。 多くは前者、すなわち出生率を上げ、人口を増やすべきであるということのようなのだが、ボク自身は後者の意味として理解したい。へそ曲がりと批判されることは承知である。以下、その理由。 誰もが「日本は可住面積が狭く、天然資源に恵まれない」と言う。ならばそれに適した人口規模に戻せばいい。出生率の低位安定は幸いである。強制的な人口調整をしなくても目標を達成できる。 総人口が減るとGDPが伸びないというが、何が問題

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