医薬経済オンライン

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南北対立収めた「日本的手法」

ABS問題は玉虫色で落着

2010年12月1日号

 「首相が代わっていてよかったのでは?」 日本が議長国となり、名古屋で開かれた10月の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)。先進国と途上国の間で対立が続いていた「遺伝資源のアクセスと利益配分」(ABS)の問題が最大の懸案事項だったが、この難局を議定書採択という形で無事に乗り切った民主党政権に対する評価は、おおむね好意的だ。 COP10開幕後、菅直人首相は開会式で挨拶に立っただけで、名古屋にはほとんどノータッチ。参院選後の内閣改造で就任したばかりの松本龍環境相が表舞台の一切を取り仕切り、これが、業界にとって安堵すべき結果につながった。COP10開催当時の首相が、鳩山由紀夫前首相であったとすれば、どうだったか。 今回の名古屋での成果は、皮肉なことだが、“首相のリーダーシップ”が不在であればこそのものだったのではないか。これも見方を変えた「政治...  「首相が代わっていてよかったのでは?」 日本が議長国となり、名古屋で開かれた10月の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)。先進国と途上国の間で対立が続いていた「遺伝資源のアクセスと利益配分」(ABS)の問題が最大の懸案事項だったが、この難局を議定書採択という形で無事に乗り切った民主党政権に対する評価は、おおむね好意的だ。 COP10開幕後、菅直人首相は開会式で挨拶に立っただけで、名古屋にはほとんどノータッチ。参院選後の内閣改造で就任したばかりの松本龍環境相が表舞台の一切を取り仕切り、これが、業界にとって安堵すべき結果につながった。COP10開催当時の首相が、鳩山由紀夫前首相であったとすれば、どうだったか。 今回の名古屋での成果は、皮肉なことだが、“首相のリーダーシップ”が不在であればこそのものだったのではないか。これも見方を変えた「政治主導

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