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リーダーのための読書論

不確実な世界を生き抜くための「確率論的思考」とは

第45回

株式会社ファーマネットワーク 榎戸誠

2010年12月1日号

 人は偶然を必然と思い込み、しばしば致命的な失敗を犯す。これを避けるためには、どうしたらよいのか。物事の本質を確率という面から捉え、何事にも絶対ということはないのだと思い知ることが必要だ、というのが、『確率論的思考——金融市場のプロが教える最後に勝つための哲学』(田渕直也著、日本実業出版社)の主張である。本書は、ものの考え方、すなわち確率論的な思考法を扱っているのであって、確率論の本ではない。従って、算式は出てこないし、確率論の詳しい知識も必要ない。 長年、金融市場で仕事をしてきた著者にとって、市場から学んだ最も根本的なことは、「相場の先行きを正確に予測することは不可能であるだけでなく、そもそも正確に予測をするという考え方自体が避けなければならないものである」ということだった。一時的な成功ではなく、長続きする成功を本当の成功と呼ぶならば、...  人は偶然を必然と思い込み、しばしば致命的な失敗を犯す。これを避けるためには、どうしたらよいのか。物事の本質を確率という面から捉え、何事にも絶対ということはないのだと思い知ることが必要だ、というのが、『確率論的思考——金融市場のプロが教える最後に勝つための哲学』(田渕直也著、日本実業出版社)の主張である。本書は、ものの考え方、すなわち確率論的な思考法を扱っているのであって、確率論の本ではない。従って、算式は出てこないし、確率論の詳しい知識も必要ない。 長年、金融市場で仕事をしてきた著者にとって、市場から学んだ最も根本的なことは、「相場の先行きを正確に予測することは不可能であるだけでなく、そもそも正確に予測をするという考え方自体が避けなければならないものである」ということだった。一時的な成功ではなく、長続きする成功を本当の成功と呼ぶならば、本当

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