医薬経済オンライン

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くすりと切手と音楽を

トリスタンとイゾルデ

第43回

財団法人MR教育センター常務理事 平林敏彦

2010年11月15日号

 1813年に、アルプスを挟んで偉大な2人の作曲家が誕生した。ドイツのヴァーグナーとイタリアのヴェルディである。2人の作風はまったく異なっているが、現在までそれぞれ熱狂的な愛好家が多く、とくにヴァーグナーのそれは「ワグネリアン」と呼ばれる。 リヒャルト・ヴァーグナー(1813〜1883年)は、当時のザクセン王国のライプチヒで生まれた。ベートーヴェンに触発されて音楽をめざし、指揮者の傍らオペラを作曲した。その間、ドレスデン革命運動に参加するなどしたため、パリやウィーンへ行き、それにスイスへの亡命と、各地を転々した。その後、バイエルン国王ルードヴィッヒⅡ世の庇護を受け、作曲活動に専念、新しい様式の楽劇を次々に作曲した。 楽劇とは、従来のオペラとは異なり、初めから終わりまで音楽が途切れることなく続く「無限旋律」が特徴である。またヴァーグナーは、自身で台本も書...  1813年に、アルプスを挟んで偉大な2人の作曲家が誕生した。ドイツのヴァーグナーとイタリアのヴェルディである。2人の作風はまったく異なっているが、現在までそれぞれ熱狂的な愛好家が多く、とくにヴァーグナーのそれは「ワグネリアン」と呼ばれる。 リヒャルト・ヴァーグナー(1813〜1883年)は、当時のザクセン王国のライプチヒで生まれた。ベートーヴェンに触発されて音楽をめざし、指揮者の傍らオペラを作曲した。その間、ドレスデン革命運動に参加するなどしたため、パリやウィーンへ行き、それにスイスへの亡命と、各地を転々した。その後、バイエルン国王ルードヴィッヒⅡ世の庇護を受け、作曲活動に専念、新しい様式の楽劇を次々に作曲した。 楽劇とは、従来のオペラとは異なり、初めから終わりまで音楽が途切れることなく続く「無限旋律」が特徴である。またヴァーグナーは、自身で台本も書き

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