医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

副作用回避のための患者の遺伝子解析

第4回

生島准

2010年11月15日号

 「医薬品の副作用はどうやら避け得ない。効果があるなら、副作用もある」。バイオ研究者は、確信を持ってこう断言する。  人間の遺伝的な多様性の解明が進めば進むほど、医薬品と副作用は切っても切れない因縁で結びついていることが明らかになりつつある。なぜなら、副作用の原因は医薬品だけでなく、投薬される患者の遺伝的、そしてライフスタイルの多様性にあるためである。  前回、患者と正常人のゲノム上の変異を比較するゲノムワイド連鎖不平衡解析(GWAS)によって、次々と疾患関連遺伝子が発見されている現状を報告した。だが、GWASで発見される生活習慣病などの疾患関連遺伝子の発症リスクは喫煙より低い1・3〜1・5倍程度にとどまっていた。これはあまりにもリスクの高い遺伝子を持つ個体は、子孫を残す前に死んでしまい、集団からその疾患関連遺伝子が除かれてしま...  「医薬品の副作用はどうやら避け得ない。効果があるなら、副作用もある」。バイオ研究者は、確信を持ってこう断言する。  人間の遺伝的な多様性の解明が進めば進むほど、医薬品と副作用は切っても切れない因縁で結びついていることが明らかになりつつある。なぜなら、副作用の原因は医薬品だけでなく、投薬される患者の遺伝的、そしてライフスタイルの多様性にあるためである。  前回、患者と正常人のゲノム上の変異を比較するゲノムワイド連鎖不平衡解析(GWAS)によって、次々と疾患関連遺伝子が発見されている現状を報告した。だが、GWASで発見される生活習慣病などの疾患関連遺伝子の発症リスクは喫煙より低い1・3〜1・5倍程度にとどまっていた。これはあまりにもリスクの高い遺伝子を持つ個体は、子孫を残す前に死んでしまい、集団からその疾患関連遺伝子が除かれてしまうか

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