リーダーのための読書論
耕さず肥料も農薬も使わない農業が、本当に可能なのか
第44回
株式会社ファーマネットワーク 榎戸誠
2010年11月1日号
絶滅危惧Ⅱ類に指定されている、小川や田んぼの野生のメダカ(クロメダカ)を育てる里親を探しているという記事を読み、茨城県の農業O氏を訪ねたのは、10年前のことであった。親切に自分の田んぼに連れていってくれたO氏が、「この田んぼは、岩澤先生の教えを受けて『不耕起農法』を試しているのだが、あちらの従来の田んぼよりイネの生育がいいでしょう」と誇らしげだったことが印象に残った。その田んぼには驚くほど多くのメダカが群れており、もらって帰ったメダカは、現在も我が庭の大型の発泡スチロールの池で元気に泳ぎ回っている。もちろん、その子孫たちだが。 今回、『究極の田んぼ——耕さず肥料も農薬も使わない農業』(岩澤信夫著、日本経済新聞出版社)を読んで、岩澤がめざす「耕さず肥料も農薬も使わない農業」の全体像——過去、現在、未来——を知ることができた。 彼が辿り着いた「不耕...
絶滅危惧Ⅱ類に指定されている、小川や田んぼの野生のメダカ(クロメダカ)を育てる里親を探しているという記事を読み、茨城県の農業O氏を訪ねたのは、10年前のことであった。親切に自分の田んぼに連れていってくれたO氏が、「この田んぼは、岩澤先生の教えを受けて『不耕起農法』を試しているのだが、あちらの従来の田んぼよりイネの生育がいいでしょう」と誇らしげだったことが印象に残った。その田んぼには驚くほど多くのメダカが群れており、もらって帰ったメダカは、現在も我が庭の大型の発泡スチロールの池で元気に泳ぎ回っている。もちろん、その子孫たちだが。 今回、『究極の田んぼ——耕さず肥料も農薬も使わない農業』(岩澤信夫著、日本経済新聞出版社)を読んで、岩澤がめざす「耕さず肥料も農薬も使わない農業」の全体像——過去、現在、未来——を知ることができた。 彼が辿り着いた「不耕起
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