医薬経済オンライン

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危うい不動産転がしの結末

まるで『ジキルとハイド』の富士薬品、重いツケに苦しむ

2010年10月15日号

 富士薬品の「闇の部分」の残滓である。先頃、国税局から5億円の所得隠しとして6300万円を追徴課税された脱税事件——。脱税は富士薬品が資金を出して組織した特別目的会社(SPC)が抱え込んでいた不動産を同社が買い取り、売却損を出させてSPCを清算。富士薬品は出資した投資資金を損失計上していたが、関東信越国税局は売買価格のなかに子会社の赤字穴埋め費用として5億円を紛れ込ませていると指摘、更正処分させたという内容。脱税額の割に追徴税額が少ない気もするが、過去の赤字分を相殺した結果、6300万円になったという。 「複合型医薬品企業」と自称する富士薬品は置き薬とドラッグストアを事業とする会社だが、いくつものSPCを駆使して不動産売買を行う〝裏の顔〟を持っていた。 その不動産転がしを取り仕切っていた杉浦理介専務が昨年2月に辞任、6月に自殺する事件も起こっている。...  富士薬品の「闇の部分」の残滓である。先頃、国税局から5億円の所得隠しとして6300万円を追徴課税された脱税事件——。脱税は富士薬品が資金を出して組織した特別目的会社(SPC)が抱え込んでいた不動産を同社が買い取り、売却損を出させてSPCを清算。富士薬品は出資した投資資金を損失計上していたが、関東信越国税局は売買価格のなかに子会社の赤字穴埋め費用として5億円を紛れ込ませていると指摘、更正処分させたという内容。脱税額の割に追徴税額が少ない気もするが、過去の赤字分を相殺した結果、6300万円になったという。 「複合型医薬品企業」と自称する富士薬品は置き薬とドラッグストアを事業とする会社だが、いくつものSPCを駆使して不動産売買を行う〝裏の顔〟を持っていた。 その不動産転がしを取り仕切っていた杉浦理介専務が昨年2月に辞任、6月に自殺する事件も起こっている。し

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