医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

薬剤経済学

有効性比較研究の実際

第20回 喘息管理の臨床・費用・患者結果(下)

2010年10月15日号

 3種類の薬剤の単独・併用療法を比べた「喘息管理薬の臨床的、経済的、患者の報告する結果に対する影響」は、臨床ガイドラインが推す吸入ステロイド薬(ICS)が症状管理、入院・救急医療の利用、費用すべてで好成績を示したと結論づけたが、あくまで「アドヒヤレンスが実現される」ことが前提だった(メイヨー・クリニック・プロシーディングス2009年8月)。 H.タン(バージニア大)らは、だから、主治医が正しい吸入法を教え、患者がマスターしているか確認する重要性を強調した。しかし、指示通り薬剤療法の下にあった患者に限れば入院・救急医療の利用率は逆転し、吸入剤の患者群で低くなると、ステロイド剤を第1選択肢に据える結論は強引だ。処方薬剤でカバーされた年間日数の比率30.2%の経口ロイコトリエン製剤(LM)と、わずか3.4%の吸入剤である。 薬剤療法の下に置く患者比率を高めることを...  3種類の薬剤の単独・併用療法を比べた「喘息管理薬の臨床的、経済的、患者の報告する結果に対する影響」は、臨床ガイドラインが推す吸入ステロイド薬(ICS)が症状管理、入院・救急医療の利用、費用すべてで好成績を示したと結論づけたが、あくまで「アドヒヤレンスが実現される」ことが前提だった(メイヨー・クリニック・プロシーディングス2009年8月)。 H.タン(バージニア大)らは、だから、主治医が正しい吸入法を教え、患者がマスターしているか確認する重要性を強調した。しかし、指示通り薬剤療法の下にあった患者に限れば入院・救急医療の利用率は逆転し、吸入剤の患者群で低くなると、ステロイド剤を第1選択肢に据える結論は強引だ。処方薬剤でカバーされた年間日数の比率30.2%の経口ロイコトリエン製剤(LM)と、わずか3.4%の吸入剤である。 薬剤療法の下に置く患者比率を高めることを示

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence