医薬経済オンライン

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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

遭難救助費を個人負担で

東京福祉大学・大学院教授 喜多村悦史

2010年10月15日号

 「疲れて歩けないので、救助ヘリを寄こしてください」 山岳登山は危険と隣り合わせ。足を踏み外す、ザイルが切れる、頭上から石が降ってくる、霧で道に迷う……。平地と違って何があるかわからない。だが、以前と違うのは携帯電話の普及。タクシーを呼ぶのと近い感覚で救助要請が来るそうだ。 ——その場所だと、近くに山小屋がありますから、もうちょっと頑張って歩けませんか?—— 救助センターの側でも安易にヘリコプターを飛ばすわけにはいかないから誘導を試みる。昨年は奥穂高で岐阜県の防災ヘリが、今年は秩父で埼玉県の防災ヘリが、救助活動従事中に墜落した。山岳の尾根近くは気流も不確か。ヘリコプターの救助要員も命がけなのだ。 ところが、救助要請する側には頓着がない。 「とにかく急いでよ。ただし救助ヘリは警察か消防のものにしてね」と仔細に注文をつけることもある...  「疲れて歩けないので、救助ヘリを寄こしてください」 山岳登山は危険と隣り合わせ。足を踏み外す、ザイルが切れる、頭上から石が降ってくる、霧で道に迷う……。平地と違って何があるかわからない。だが、以前と違うのは携帯電話の普及。タクシーを呼ぶのと近い感覚で救助要請が来るそうだ。 ——その場所だと、近くに山小屋がありますから、もうちょっと頑張って歩けませんか?—— 救助センターの側でも安易にヘリコプターを飛ばすわけにはいかないから誘導を試みる。昨年は奥穂高で岐阜県の防災ヘリが、今年は秩父で埼玉県の防災ヘリが、救助活動従事中に墜落した。山岳の尾根近くは気流も不確か。ヘリコプターの救助要員も命がけなのだ。 ところが、救助要請する側には頓着がない。 「とにかく急いでよ。ただし救助ヘリは警察か消防のものにしてね」と仔細に注文をつけることもあるとい

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