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「外傷治療の基本は戦傷外科」

2010年10月1日号

 「西洋医学の父」と崇められるヒポクラテスは、現代にも通用する立派な言葉をいくつも残している。「外科をしたい者は戦場に行け」という教えもそのひとつ。今でも未熟な外科医への戒めとして光り輝いている。 戦争という過酷な条件下では、過激な外傷を扱うことが日常茶飯事。この特殊分野が戦傷外科である。とはいえ、それは決して戦傷に限ってのものではなく、平時でも通常の創傷治療において、感染阻止のため十二分に発揮されねばならない基本テクニックである。 その最大の特長は、創に対する基本処置後、創は1次縫合を行わず、開放状態を保ち続け、ガーゼ交換もしない。 その後、5日ほど経って感染のないのを見届け創を閉じる。それを遅延1次縫合という。 興味深いのは、受傷後、何もしないで放置しておいても、通常2週間もすれば治るということ。縫合を急いで感染、治癒を倍も長引かせてし...  「西洋医学の父」と崇められるヒポクラテスは、現代にも通用する立派な言葉をいくつも残している。「外科をしたい者は戦場に行け」という教えもそのひとつ。今でも未熟な外科医への戒めとして光り輝いている。 戦争という過酷な条件下では、過激な外傷を扱うことが日常茶飯事。この特殊分野が戦傷外科である。とはいえ、それは決して戦傷に限ってのものではなく、平時でも通常の創傷治療において、感染阻止のため十二分に発揮されねばならない基本テクニックである。 その最大の特長は、創に対する基本処置後、創は1次縫合を行わず、開放状態を保ち続け、ガーゼ交換もしない。 その後、5日ほど経って感染のないのを見届け創を閉じる。それを遅延1次縫合という。 興味深いのは、受傷後、何もしないで放置しておいても、通常2週間もすれば治るということ。縫合を急いで感染、治癒を倍も長引かせてしまう

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