医薬経済オンライン

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深層◎医薬品流通

値引きで崩れた脆い「信頼」

東邦が診療所を訴える「異例」の裁判

2010年9月1日号

 「卸が診療所を訴えたって? 聞いたことがないね」 メーカーの特約店担当者や、長年、医薬品卸業界に勤務していたOBでさえも記憶にないという。そして、ほとんどはこのように聞き返された。 「診療所が卸を訴えた、ではないの?」 初めてのこととは断言できないが、極めて異例であることは間違いない。 今、東邦ホールディングスの中核である東邦薬品と東京三鷹市にある診療所が東京地方裁判所で争っている。 東邦薬品「お金を払ってください」 診療所「なぜ訴えた」 東邦薬品に限らず、医薬品卸には医療機関や調剤薬局への売掛金リスクが常に付きまとう。医療機関や調剤薬局が倒産して、債権が回収できなくなる、いわゆる「卸がババを引く」ことはある。また、逃げた経営者を追って、法的措置で債権を回収する場合もある。 だが、その診療所は今でも診察をしているし、ほかの卸と取引して...  「卸が診療所を訴えたって? 聞いたことがないね」 メーカーの特約店担当者や、長年、医薬品卸業界に勤務していたOBでさえも記憶にないという。そして、ほとんどはこのように聞き返された。 「診療所が卸を訴えた、ではないの?」 初めてのこととは断言できないが、極めて異例であることは間違いない。 今、東邦ホールディングスの中核である東邦薬品と東京三鷹市にある診療所が東京地方裁判所で争っている。 東邦薬品「お金を払ってください」 診療所「なぜ訴えた」 東邦薬品に限らず、医薬品卸には医療機関や調剤薬局への売掛金リスクが常に付きまとう。医療機関や調剤薬局が倒産して、債権が回収できなくなる、いわゆる「卸がババを引く」ことはある。また、逃げた経営者を追って、法的措置で債権を回収する場合もある。 だが、その診療所は今でも診察をしているし、ほかの卸と取引してい

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