医薬経済オンライン

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日本のメディカルツーリズム論

資本力ある病院グループが必要

第3回 皆保険による平等意識が足枷に

2010年9月1日号

 7月下旬、岡山県などを地盤とする地方紙に「医療観光」という大見出しをつけた記事が掲載された。岡山市の旅行会社が、市内のがん専門病院と連携し、中国・台湾の富裕層を対象にしたツアー企画を打ち出したというものだった。 病院のPETや頸動脈エコー技術を駆使したがん検診で、日本独特の接遇技術も武器に、早期がん発見をアピールしていくという。すでに専門のサポート企業も設立し、準備は整ったうえに、7月には中国から医師も含めた視察団が訪れたとも報じられている。 秋には90人程度のツアー客を見込み、岡山にも新たなビジネスチャンスが到来したと期待感に満ちているが、注目は、この事業に岡山県も一定の条件下で補助金を出すことだ。地方行政も、メディカルツーリズムへの関心を高めていることを裏付けるものだが、その条件に、「県下病院と旅行会社のマッチングができたところ」とい...  7月下旬、岡山県などを地盤とする地方紙に「医療観光」という大見出しをつけた記事が掲載された。岡山市の旅行会社が、市内のがん専門病院と連携し、中国・台湾の富裕層を対象にしたツアー企画を打ち出したというものだった。 病院のPETや頸動脈エコー技術を駆使したがん検診で、日本独特の接遇技術も武器に、早期がん発見をアピールしていくという。すでに専門のサポート企業も設立し、準備は整ったうえに、7月には中国から医師も含めた視察団が訪れたとも報じられている。 秋には90人程度のツアー客を見込み、岡山にも新たなビジネスチャンスが到来したと期待感に満ちているが、注目は、この事業に岡山県も一定の条件下で補助金を出すことだ。地方行政も、メディカルツーリズムへの関心を高めていることを裏付けるものだが、その条件に、「県下病院と旅行会社のマッチングができたところ」という

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