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唐突すぎる特養の「病院化」

厚労省の真意を誰も掴めず、いきなりお蔵入りか

2010年8月15日号

 それは厚生労働省による唐突な提案だった。 再編の途上にある療養病床について、介護保険施設への転換促進策として、医師や看護師を厚めに配置した「介護療養型特別養護老人ホーム」を制度内に新設し、転換の新たな受け皿にしてはどうか、という案を7月末の社会保障審議会介護保険部会に上程したのだ。 特別養護老人ホーム(特養)は、医療行為をする場ではない。医師は非常勤でよく、看護職員も入所者30人までは1人以上、50人までは2人以上、130人までは3人以上の配置で済む。医療に関してはすこぶる軽装備な施設である。そこを「医療ができる場」に位置づけ直そうという提案だ。特養は現行では医療法人が開設することができないが、介護療養型特養への転換を決めた医療法人は、規制緩和するのだという。 厚労省は、先の医療制度改革の一環として、12年3月31日までに介護療養病床を全廃、医療療養...  それは厚生労働省による唐突な提案だった。 再編の途上にある療養病床について、介護保険施設への転換促進策として、医師や看護師を厚めに配置した「介護療養型特別養護老人ホーム」を制度内に新設し、転換の新たな受け皿にしてはどうか、という案を7月末の社会保障審議会介護保険部会に上程したのだ。 特別養護老人ホーム(特養)は、医療行為をする場ではない。医師は非常勤でよく、看護職員も入所者30人までは1人以上、50人までは2人以上、130人までは3人以上の配置で済む。医療に関してはすこぶる軽装備な施設である。そこを「医療ができる場」に位置づけ直そうという提案だ。特養は現行では医療法人が開設することができないが、介護療養型特養への転換を決めた医療法人は、規制緩和するのだという。 厚労省は、先の医療制度改革の一環として、12年3月31日までに介護療養病床を全廃、医療療養病

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