医薬経済オンライン

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快進撃続けたシミックの懸念材料

やはり将来の不安は中村会長の後継者

2010年8月1日号

 「バイオベンチャー不毛の地」と言われる日本において、設立25年で売上高360億円、従業員数2800人強の中堅企業へと育てた経営者としての実力は、素直に賞賛すべきだろう。国内医薬品開発業務受託会社(CRО)の草分けであるシミックの中村和男会長兼社長のことである。45歳で旧三共を飛び出した業界の風雲児も今年12月で満64歳。もし三共に残っていたら、社長に上り詰めてもいない限り、時期的にも第一三共の取締役あたりをちょうど「卒業」する時分だったのではなかろうか。 しかし、あえてリスクを取ったお蔭というか責任というか、中村会長の言動に「一線を退く」などという兆しはまったく見られない。今春以降だけでも、4月に第一三共の静岡工場を完全子会社化したのを筆頭に、5月には東京CROからデータマネジメント・統計解析事業を買収。6月には尿素サイクル異状症の国内未承認薬、フェニ...  「バイオベンチャー不毛の地」と言われる日本において、設立25年で売上高360億円、従業員数2800人強の中堅企業へと育てた経営者としての実力は、素直に賞賛すべきだろう。国内医薬品開発業務受託会社(CRО)の草分けであるシミックの中村和男会長兼社長のことである。45歳で旧三共を飛び出した業界の風雲児も今年12月で満64歳。もし三共に残っていたら、社長に上り詰めてもいない限り、時期的にも第一三共の取締役あたりをちょうど「卒業」する時分だったのではなかろうか。 しかし、あえてリスクを取ったお蔭というか責任というか、中村会長の言動に「一線を退く」などという兆しはまったく見られない。今春以降だけでも、4月に第一三共の静岡工場を完全子会社化したのを筆頭に、5月には東京CROからデータマネジメント・統計解析事業を買収。6月には尿素サイクル異状症の国内未承認薬、フェニル酪

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