医薬経済オンライン

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医薬品卸のMSの価値証明と新たな方向性

固定費削減の方向性とMS販促の市場潜在ニーズ

第6回

クレコンリサーチ&コンサルティング株式会社取締役副社長 木村仁

2010年8月1日号

 医薬品卸と医療機関の価格交渉が本格化する夏。今年は多くの点で難しい季節となる。6月23日の中央社会保険医療協議会総会で、診療側から、メーカーや卸が新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の導入を理由に値上げを行い現場が混乱しているとして、厚生労働省にその対応を求める要望が出された。これに対して日本製薬工業協会は7月1日、加盟各社に、医療関係者に誤解を与えることのないよう、新制度の周知活動の自粛を要請する旨の文書を出した。 ここでカギとなりそうなのが80%加算ルールだ。元来、メーカー側から提案されたこの制度の骨格は、特許期間中の医薬品の薬価を維持する代わりに期間満了後にその分、薬価を下げるという形だった。だが、前倒しで試験的に導入された新制度では、保護期間の有無ではなく、医療機関の加重平均薬価差率を基準として、希少価値の有無が判断され、薬価の保護...  医薬品卸と医療機関の価格交渉が本格化する夏。今年は多くの点で難しい季節となる。6月23日の中央社会保険医療協議会総会で、診療側から、メーカーや卸が新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の導入を理由に値上げを行い現場が混乱しているとして、厚生労働省にその対応を求める要望が出された。これに対して日本製薬工業協会は7月1日、加盟各社に、医療関係者に誤解を与えることのないよう、新制度の周知活動の自粛を要請する旨の文書を出した。 ここでカギとなりそうなのが80%加算ルールだ。元来、メーカー側から提案されたこの制度の骨格は、特許期間中の医薬品の薬価を維持する代わりに期間満了後にその分、薬価を下げるという形だった。だが、前倒しで試験的に導入された新制度では、保護期間の有無ではなく、医療機関の加重平均薬価差率を基準として、希少価値の有無が判断され、薬価の保護の有

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