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From Local to Global 私と公衆衛生

「医師不足」の経緯を振り返って

第22回

国際医療福祉大学副学長 岩尾總一郎(元厚労省医政局長)

2010年8月1日号

 7月1日号で新臨床研修制度導入に際しての話を書いたが、編集部より、「新臨床研修制度が医師不足問題の引き金になったが、厚生労働省として予想できなかったのか」という問いかけがあった。 医師不足を招来する要因はさまざまあったが、新臨床研修制度が最後のダメ押しをしたのかもしれない。今回は医師不足に至った底流を振り返ってみたい。 新臨床研修制度がスタートするひと月ほど前の05年2月25日、第1回の「医師需給に関する検討会」が経済産業省内の会議室で開かれた。医師需給予測については過去3回(86年、94年、98年)にわたって検討会が開催され「医師総数を新規参入者数で抑制する」旨の報告書が公表されている。 当日、課長からこれら過去の検討会報告について、「将来の医師の需給動向を予測するときに、大幅な供給過剰が想定されており、そうした事態を回避するためには、早い段階か...  7月1日号で新臨床研修制度導入に際しての話を書いたが、編集部より、「新臨床研修制度が医師不足問題の引き金になったが、厚生労働省として予想できなかったのか」という問いかけがあった。 医師不足を招来する要因はさまざまあったが、新臨床研修制度が最後のダメ押しをしたのかもしれない。今回は医師不足に至った底流を振り返ってみたい。 新臨床研修制度がスタートするひと月ほど前の05年2月25日、第1回の「医師需給に関する検討会」が経済産業省内の会議室で開かれた。医師需給予測については過去3回(86年、94年、98年)にわたって検討会が開催され「医師総数を新規参入者数で抑制する」旨の報告書が公表されている。 当日、課長からこれら過去の検討会報告について、「将来の医師の需給動向を予測するときに、大幅な供給過剰が想定されており、そうした事態を回避するためには、早い段階から新

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