医薬経済オンライン

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将来に不安残す新高齢者医療制度案

「公平」を突き詰めない内向きの論議で説明つくか

2010年6月15日号

 民主党が昨年の総選挙で、マニフェストに掲げた公約のひとつ、「後期高齢者医療制度の廃止」を実行すべく、長妻昭厚生労働相は昨年11月末、高齢者医療制度改革会議を設置した。廃止した後の新制度を設計するためで、有識者、関係団体、そして当事者たる後期高齢者ら総勢19人が集められた。 以後、月1回のペースで検討が重ねられてきている。何をどう改めようとして現行制度(後期高齢者医療制度)はできたのか、現行制度の問題点はどこにあるのかを確認し、4つの改革案が俎上にあげられた(※)。 うち、ひとつの案に収斂する流れができ、7月末にも中間まとめに至る見込みである。順調と言えば、順調だ。※4つの改革案 ①全年齢にわたる財政調整を段階的に進め、最終的に都道府県単位で統合しようとする「池上案」(池上直・慶応義塾大学教授提案) ②65歳以上の高齢者を別建ての保険とする「対馬案」...  民主党が昨年の総選挙で、マニフェストに掲げた公約のひとつ、「後期高齢者医療制度の廃止」を実行すべく、長妻昭厚生労働相は昨年11月末、高齢者医療制度改革会議を設置した。廃止した後の新制度を設計するためで、有識者、関係団体、そして当事者たる後期高齢者ら総勢19人が集められた。 以後、月1回のペースで検討が重ねられてきている。何をどう改めようとして現行制度(後期高齢者医療制度)はできたのか、現行制度の問題点はどこにあるのかを確認し、4つの改革案が俎上にあげられた(※)。 うち、ひとつの案に収斂する流れができ、7月末にも中間まとめに至る見込みである。順調と言えば、順調だ。※4つの改革案 ①全年齢にわたる財政調整を段階的に進め、最終的に都道府県単位で統合しようとする「池上案」(池上直・慶応義塾大学教授提案) ②65歳以上の高齢者を別建ての保険とする「対馬案」(

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