医薬経済オンライン

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薬価論議を振り返る

すべては「混合診療」への導火線だった

最終回 欧米型市場への途を歩み続けた通商交渉

2010年6月15日号

 先日、ある地域医師会で役員経験のある開業医と雑談をしていると、「どうしてグローバル市場で地位を得ている欧米メガファーマが、日本の後発品メーカーと提携したりするのか」という質問を受けた。もちろん、サノフィアベンティスと日医工の資本提携のことを指している。彼らの常識では、新薬メーカーと後発品メーカーは水と油。相容れるはずがない、という思い込みは強い。確かに、それは間違いではないが、治療薬市場をその役割において分担しつつあるという理解がまだ、医療現場で進んでいないことを窺わせる質問だ。 少々乱暴だが、この質問にはこう答えた。 「もちろん、両者には細部にわたる利害得失の検討を経たに違いない。しかし、日本の後発品市場は、海外企業からみれば非常に魅力的な市場。現状でも、日本の後発品は米国の2倍、欧州の1.5倍程度だと言われている。それに、ギリシャに端...  先日、ある地域医師会で役員経験のある開業医と雑談をしていると、「どうしてグローバル市場で地位を得ている欧米メガファーマが、日本の後発品メーカーと提携したりするのか」という質問を受けた。もちろん、サノフィアベンティスと日医工の資本提携のことを指している。彼らの常識では、新薬メーカーと後発品メーカーは水と油。相容れるはずがない、という思い込みは強い。確かに、それは間違いではないが、治療薬市場をその役割において分担しつつあるという理解がまだ、医療現場で進んでいないことを窺わせる質問だ。 少々乱暴だが、この質問にはこう答えた。 「もちろん、両者には細部にわたる利害得失の検討を経たに違いない。しかし、日本の後発品市場は、海外企業からみれば非常に魅力的な市場。現状でも、日本の後発品は米国の2倍、欧州の1.5倍程度だと言われている。それに、ギリシャに端を

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