医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

社長交代で見据える「次の一手」

第一三共の変革はまだ緒に就いたばかり

2010年6月1日号

 製薬業界にさほど明るくない人からすれば、普通の風貌の人が、経営改革のメニューを普通にこなし、結果として普通の会社に戻したと見えるかも知れない。6月末の株主総会後の取締役会で会長に〝退く〟第一三共の庄田隆社長のことである。旧三共の社長に就いたのが03年6月だったので、任期の面でも長くもなく短くもない。こちらも普通と言えるタイミングでの交代となった。 ただし、庄田社長本人からすれば、極めて密度の濃い7年間だったはずだ。表層的なイベントだけを振り返っても、業界再編のうねりが高まるなか、買収防衛的な狙いも込めて踏み切った第一製薬との経営統合に始まり、医薬品分野への集中に向けたノンコア事業・子会社の矢継ぎ早の切り離し、一方でアステラス製薬のОТC薬子会社ゼファーマの買収や最近もワクチン事業への本格参入、後発品子会社の設立などと慌しかった。 「村上ファ...  製薬業界にさほど明るくない人からすれば、普通の風貌の人が、経営改革のメニューを普通にこなし、結果として普通の会社に戻したと見えるかも知れない。6月末の株主総会後の取締役会で会長に〝退く〟第一三共の庄田隆社長のことである。旧三共の社長に就いたのが03年6月だったので、任期の面でも長くもなく短くもない。こちらも普通と言えるタイミングでの交代となった。 ただし、庄田社長本人からすれば、極めて密度の濃い7年間だったはずだ。表層的なイベントだけを振り返っても、業界再編のうねりが高まるなか、買収防衛的な狙いも込めて踏み切った第一製薬との経営統合に始まり、医薬品分野への集中に向けたノンコア事業・子会社の矢継ぎ早の切り離し、一方でアステラス製薬のОТC薬子会社ゼファーマの買収や最近もワクチン事業への本格参入、後発品子会社の設立などと慌しかった。 「村上ファンド

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence