医薬経済オンライン

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医薬品卸のMSの価値証明と新たな方向性

卸評価方法の変化とMS販促施策のメリハリ

第5回

クレコンリサーチ&コンサルティング株式会社取締役副社長 木村仁

2010年6月1日号

 メーカーによる医薬品卸への評価方法が変化してきている。評価は、メーカーから卸に支払われる割戻し、アロワンス及びフィーに影響を与える。これまで、本連載では、医薬品卸は、物流機能や金融機能として過小評価されていると唱える一方で、営業機能として、薬剤の処方を増加させる力があるのかという疑問に対し、診療所市場では実際にある場合が多いということを証明してきた。メーカーからは、処方元へのMSのコール数からみてアロワンスが高すぎるという意見が出たりするが、割戻しに加え、アロワンスにおいても、その「コスト率」ではなく「コスト額」でみれば、米国に比べて生産性の高い物流機能や金融機能、そして価格調整機能への報償が、暗黙として、あるいは、無意識的に含まれていたので、決して高いとは言い切れないのである。 ところが、その曖昧さが徐々に通用しなくなってきている。...  メーカーによる医薬品卸への評価方法が変化してきている。評価は、メーカーから卸に支払われる割戻し、アロワンス及びフィーに影響を与える。これまで、本連載では、医薬品卸は、物流機能や金融機能として過小評価されていると唱える一方で、営業機能として、薬剤の処方を増加させる力があるのかという疑問に対し、診療所市場では実際にある場合が多いということを証明してきた。メーカーからは、処方元へのMSのコール数からみてアロワンスが高すぎるという意見が出たりするが、割戻しに加え、アロワンスにおいても、その「コスト率」ではなく「コスト額」でみれば、米国に比べて生産性の高い物流機能や金融機能、そして価格調整機能への報償が、暗黙として、あるいは、無意識的に含まれていたので、決して高いとは言い切れないのである。 ところが、その曖昧さが徐々に通用しなくなってきている。メー

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