医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

OBSERVER

小野俊介・東京大学大学院薬学研究科准教授

2010年5月1日号

 PMDA任せにするな ——未承認薬問題の解消の手立てとして、薬価制度に新薬創出加算が導入されました。 小野 業界は「毒まんじゅう」を喰ったという気がする。そもそも、ドラッグ・ラグ問題と(薬価制度改革論議を通じた)製薬産業の育成という産業論につながりはあるのだろうか。厚生労働省も製薬業界も、理解せず、考えずに言っている気がする。 新薬創出加算を導入しても、日本の承認件数がグンと伸びるわけではない。2年間では絶対に結果は出せないのに、何をもって「成功」と呼ぶのだろうか。業界も、(12年度の本格実施を求めて)なし崩し的に、何となく「うまくいっている」で片付けるのだろうか。今から心配になってしまう。ドラッグ・ラグと産業論の結びつけ方が下手なので、思いつきの世界になってしまっている。 ——未承認薬問題は、昔からずっと言われてきたことです。薬価問題が...  PMDA任せにするな ——未承認薬問題の解消の手立てとして、薬価制度に新薬創出加算が導入されました。 小野 業界は「毒まんじゅう」を喰ったという気がする。そもそも、ドラッグ・ラグ問題と(薬価制度改革論議を通じた)製薬産業の育成という産業論につながりはあるのだろうか。厚生労働省も製薬業界も、理解せず、考えずに言っている気がする。 新薬創出加算を導入しても、日本の承認件数がグンと伸びるわけではない。2年間では絶対に結果は出せないのに、何をもって「成功」と呼ぶのだろうか。業界も、(12年度の本格実施を求めて)なし崩し的に、何となく「うまくいっている」で片付けるのだろうか。今から心配になってしまう。ドラッグ・ラグと産業論の結びつけ方が下手なので、思いつきの世界になってしまっている。 ——未承認薬問題は、昔からずっと言われてきたことです。薬価問題が解

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence