医薬経済オンライン

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国保で進む「無職化」と「低所得化」

米国の無保険者問題は対岸の火事ではない

2010年5月1日号

 オバマ大統領勝利で決着した医療保険制度改革問題は、米国社会の階層間の断絶やエゴ剥き出しの利害衝突をまざまざと見せつけた。「オバマに投票した患者さんは、別の医者へどうぞ」と貼り紙するクリニックも現れたというが、そうした様を横目で眺めながら、「つくづく日本でよかった」と胸を撫で下ろした人も少なくなかろう。 わが国には、50年も前に実現した国民皆保険がある。救貧制度たる生活保護の受給者を除けば、全国民に公的医療保険の保障が与えられることになっている(生活保護受給者には生活保護の医療扶助で手当てされる)。 だが、いつまでも胸を張ってばかりいられない。国民皆保険の立役者とも言える市町村国保が今、袋小路にはまり込んでいるのだ。 今年2月に厚生労働省が発表した「08年度国民健康保険の財政状況等について(速報)」によると、国保の保険料収納率は88.25%で、つ...  オバマ大統領勝利で決着した医療保険制度改革問題は、米国社会の階層間の断絶やエゴ剥き出しの利害衝突をまざまざと見せつけた。「オバマに投票した患者さんは、別の医者へどうぞ」と貼り紙するクリニックも現れたというが、そうした様を横目で眺めながら、「つくづく日本でよかった」と胸を撫で下ろした人も少なくなかろう。 わが国には、50年も前に実現した国民皆保険がある。救貧制度たる生活保護の受給者を除けば、全国民に公的医療保険の保障が与えられることになっている(生活保護受給者には生活保護の医療扶助で手当てされる)。 だが、いつまでも胸を張ってばかりいられない。国民皆保険の立役者とも言える市町村国保が今、袋小路にはまり込んでいるのだ。 今年2月に厚生労働省が発表した「08年度国民健康保険の財政状況等について(速報)」によると、国保の保険料収納率は88.25%で、つい

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