医薬経済オンライン

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薬剤経済学

有効性比較研究の実際

第9回 評価法で変わるRA治療のCER

2010年5月1日号

 診断間もないリウマチ性関節炎(RA)患者の治療を、インフリキシマブを含む薬剤併用療法で治療を始めるとき、最初の2年、質調整年(QALY)で測った改善は大きいが、高額製剤の費用が大きく、費用効果的とは言えない。もちろん、この間の労働生産性回復も考慮すれば費用対効果比(CER)は改善する。失った労働生産性と家族ケアの費用を通じて費用差は16万ユーロから1.8万ユーロに、CERは1875ユーロに縮む。ただ、患者の生産性減退分を経営者が新規雇用などで手当する間(6ヵ月)に限る摩擦費用法ならCERは13万ユーロにとどまり、評価法次第で費用効果的と言えない結論になる。 オランダにおけるRA療法比較研究の経済学的評価(アースティリティス&リューマチスム2009年3月15日)は間接費用を反映させた数少ない分析だが、労働生産性の測定に関しては賛否を語らず2つの方法を対置させた。 図1は、1QAL...  診断間もないリウマチ性関節炎(RA)患者の治療を、インフリキシマブを含む薬剤併用療法で治療を始めるとき、最初の2年、質調整年(QALY)で測った改善は大きいが、高額製剤の費用が大きく、費用効果的とは言えない。もちろん、この間の労働生産性回復も考慮すれば費用対効果比(CER)は改善する。失った労働生産性と家族ケアの費用を通じて費用差は16万ユーロから1.8万ユーロに、CERは1875ユーロに縮む。ただ、患者の生産性減退分を経営者が新規雇用などで手当する間(6ヵ月)に限る摩擦費用法ならCERは13万ユーロにとどまり、評価法次第で費用効果的と言えない結論になる。 オランダにおけるRA療法比較研究の経済学的評価(アースティリティス&リューマチスム2009年3月15日)は間接費用を反映させた数少ない分析だが、労働生産性の測定に関しては賛否を語らず2つの方法を対置させた。 図1は、1QALY追

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