From Local to Global 私と公衆衛生
幻の新薬研究開発報告書
第19回
国際医療福祉大学副学長 岩尾總一郎(元厚労省医政局長)
2010年5月1日号
薬害エイズ事件への反省から、厚生省は97年7月1日付で組織を見直し、医薬品などに係る安全対策と振興対策を組織的に分離することにした。 薬務局を廃止し、研究開発振興、生産・流通対策は健康政策局の所管とする一方、医薬品などの治験、承認審査、市販後の安全対策や医療施設における院内感染防止対策などの安全対策全般を所掌する「医薬安全局」を設置した。 これにより、8課2室4企画官あった省内最大級の薬務局が、6課1室2企画官になった。 もちろん、以前書いたように役人ポストの数合わせは、しっかり行われている。組織改編の主題である血液対策の強化ということで、血液事業対策室は血液対策課に昇格したが、同じ医系技官ポストであった医療機器開発課は室に降格となった。 また、課を減らされた医薬安全局の課長職に薬系技官が少ないのはまずいということで、監視指導課長(医系)と研究...
薬害エイズ事件への反省から、厚生省は97年7月1日付で組織を見直し、医薬品などに係る安全対策と振興対策を組織的に分離することにした。 薬務局を廃止し、研究開発振興、生産・流通対策は健康政策局の所管とする一方、医薬品などの治験、承認審査、市販後の安全対策や医療施設における院内感染防止対策などの安全対策全般を所掌する「医薬安全局」を設置した。 これにより、8課2室4企画官あった省内最大級の薬務局が、6課1室2企画官になった。 もちろん、以前書いたように役人ポストの数合わせは、しっかり行われている。組織改編の主題である血液対策の強化ということで、血液事業対策室は血液対策課に昇格したが、同じ医系技官ポストであった医療機器開発課は室に降格となった。 また、課を減らされた医薬安全局の課長職に薬系技官が少ないのはまずいということで、監視指導課長(医系)と研究開
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